関ケ原から約1年――。徳川の下で日ノ本に平和が築かれつつあった。しかし天下御免の傾奇者・前田慶次にとって、いくさのない退屈な世は大不便。滞在していた京を発つことを決断する。 “最後の戦国の地”と呼ばれる鎮西(九州)へ向けて、いくさへの熱冷めやらぬ慶次の旅が始まる――。